異汗性湿疹を漢方で治す

五行草

 

五行草は、ちょっと前までは雑草としてあちらこちらに見ることのできたものですが、さすがに最近では雑草さえも見つけることが困難であり、五行草を見つけるのも難しくなりました。

 

茎が赤く葉は緑、花が黄色で根は白、そしてその実が黒いことから五行草と呼ばれています。五行草は、日本では全く利用されていませんが、中国では食用や薬用としてよく利用されています。

 

特に皮膚病を改善させるためには最もよく使われている生薬です。五行草は皮膚の疾患全般に効果があり、皮膚の赤味やかゆみを和らげたり、じゅくじゅくした皮膚を改善してくれます。

 

五行草の使用方法には、煎じた液を患部に直接つける方法や、煎じた液を内服する方法があります。全くカサカサとしたタイプの肌のかゆみの場合には、少量で用いると良いでしょう。服用する場合には苦くはありませんが、小さい子どもなどの場合にはその味を嫌うこともあるかも知れません。そういった場合は小量の糖分で味を付けても効果が薄れるようなことはありません。

 

肌に直接つける場合には、肌が極端に敏感になっている場合があるので、最初のうちはごく薄い濃度にしたものから始めたほうがよいと思います。五行草には皮膚の疾患以外にも効能があり、腸管の病原菌を抑制する働きがあるため、古くから赤痢や急性胃腸炎に利用されてきています。